知っておきたいエフェクト一覧
いろんなメーカーから様々なエフェクターが登場していますが、ここではよく使われる定番のエフェクトを紹介します。
まずは、エフェクターを使うとどんな効果が得られるのか、具体的に見ていきましょう。
歪み系
エフェクターの定番「歪み系」。音をロックサウンドに変化させることができます。
こちらはマーシャルアンプであれば、エフェクターが無くても歪みを作ることができます。
JCなどマーシャル以外のアンプで歪ませたい場合や、マーシャルとは違う歪みを作りたい場合には必須のエフェクターです。
通常(クリーン)
歪み(オーバードライブ)
なお、歪みにはいくつかの種類があります。
- オーバードライブ
歪みながらも音が潰れすぎずに聞き心地の良い歪みの定番。
ボリュームを下げればクリーントーンとなり、上げるにつれて徐々に歪みも大きくなるため、ロックからPOPSまで幅広く使える。 - ディストーション
音量の大小に関わらず激しい歪みを与えられる。ハードロック、メタル系が中心。 - ファズ
かなり強く歪ませ、強くかけると音が潰れてノイズのようになる。上級者向け。
空間系
音の広がりや奥行きなど、音の「空間」を変化させることが出来ます。
かけすぎると音がぼやけてしまうデメリットがあるため、場面に合わせて調整も必要です。
ディレイ
効果▶︎やまびこ効果(反響音)で音が広がり、音圧もプラスさせることができる。
用途▶︎ソロ・アルペジオ
ソロやアルペジオの時などにかけておくことで、残響音を残しながら弾けるためリッチな感じに聞こえやすい(弾き手も弾きやすく感じやすい)
リバーブ
効果▶︎ホールで演奏しているようは反響音を付与できます。ディレイの「やまびこ」と比較すると「お風呂」での反響効果と近いです。
用途▶︎ロングトーン・アルペジオ・ソロ
コードでロングトーンをリッチに聞かせたい場合が一番おすすめ!
アルペジオやソロの時には単体でもOKですが、ディレイやコーラスなどのエフェクターと掛け合わせて使うことで真価を発揮するため、優先順位は低い。
モジュレーション
コーラス
効果▶︎合唱のような、そのフレーズを複数のギターで弾いているような効果。音に広がりを持たせて透明感のある音を演出できる。
用途▶︎アルペジオ:カッティング
アルペジオの時に使うのが特におすすめ!
ディレイやリバーブなどの空間系とあわせて使うとさらに奥行きがプラスされて良い。
エフェクトをかけると高音が少し強調される印象になるので、カッティングの時などにも意外と合う
トレモロ
効果▶︎音を断続的に発する効果。
用途▶︎ロングトーン
音量差の揺れをしっかりと感じさせるために、ある程度音を伸ばすようなシーンで使うと効果的(コード・短音どちらでも)
ディレイやリバーブなどの空間系を合わせないで使う方が効果がはっきり出るのでおすすめ!
フィルター
ワウ
低音域↔︎高音域へと周波数を変化させる。自動的にかけられるオートワウと、ワウペダルを使った場合「踏み込むと高音域ブースト・戻すと低音域ブースト」と使い分けられる。
原曲で使用されているフレーズやカッティングなどに使われる。
エフェクトは掛け合わせて使う
- オーバードライブ×ディレイ=迫力あるギターソロ
- ディレイ×コーラス=奥行きの広く透明感のある音に
基本的には、上記のようにエフェクトを掛け合わせて使うことが多く、その中からあなた好みの組み合わせを無限に作ることが出来ます。
まずはそれぞれのエフェクトを知り、他のギタリストやYouTube動画などを参考にしながら音作りの幅を広げていきましょう。
初めてのエフェクター購入!
〜マルチかコンパクトか〜
エフェクターは「マルチエフェクター」と「コンパクトエフェクター」の2つに分かれます。
エフェクターを購入する際には、まずどちらを選ぶかから決めていきましょう。
それぞれの違いを比較しながら紹介していきます。
マルチ | コンパクト | |
---|---|---|
エフェクトの種類 | ⭕️100種類以上 1台で万能 |
🔺1台につき1種類 買い足していく |
音質・性能 | 🔺 1つ1つはコンパクトに劣る |
⭕️ 高音質・高性能 |
難易度 | 使いこなすには時間が必要 | 1つ1つはシンプルで簡単 |
持ち運び・大きさ | 大きめだが1台で完結 | 1台は小さいが台数ごとに増える |
価格 | 数万円〜 一つで済むので比較的安価 |
数千円〜×台数 1つは安いが、台数毎に増える |
「マルチかコンパクトのどちらが良いか」は、「きのこの山VSたけのこの里」くらい好みで分かれるため、講師や店員さんに聞いてもおそらく「好みですね〜」という応えが返ってくるかと思います。
こちらでは、個人的な見解ではありますがおすすめを紹介しますので、エフェクター選びの参考にしてみてください!
※迷った方は、楽器屋の店員さんにも相談してみましょう!
初めての方はマルチがおすすめ
- 何買ったらいいか分からない!目的がまだ明確ではない方。
- エレキギターを長く続けていきたい
- 色んな音(エフェクター)に興味がある
- 練習に最適!
- 配線トラブルも少ない
初めての場合には「マルチエフェクター」がおすすめです。
マルチ1台買ってしまえば、色んなエフェクトを試すことが出来るので勉強にもなりますし、今後も買い足す必要がなく一生使えますので、コスパも良いです。
また、コンパクトのように「買ってみたけど他の方が良かった」という失敗のリスクも少なくなります。
デメリットとなる「音質・性能」に関してですが、こちらはマルチエフェクターによります。(安い無名のマルチだと、スカスカの電子音になることも・・・)
そこで、おすすめのマルチエフェクターを紹介します。こちらも参考にしてみて下さい。
【マルチの定番】BOSS GT-1
100種類以上のエフェクトが入っており操作性もシンプルで簡単なマルチエフェクターです。
また、定番ということで利用者が多いのもメリット。GT-1を使っている人に色々聞けたり、ネットでも検索すると「おすすめの使い方」など多くの情報が出てきますので、マイナーなマルチよりも安心。初心者には特におすすめです。
また、ヘッドホンも差せるため、自宅にアンプがなくても部屋で音作りや練習に使えます!
コンパクトがおすすめな人
- やりたいことが明確
- 音にこだわりたい
- 難しい操作や設定が苦手な人
- 見た目が好き
「パンクだけしかやらないから歪みだけでいい!」「100種類もエフェクトは必要ない!」などと目的が明確だったり、音質にまでこだわりたい方はコンパクトがおすすめ。
1つ1つの使い方はシンプルで簡単ですので、機器の操作や設定が苦手な方でも始めやすいところもメリットになります。
また、コンパクトを組み合わせて専用のケースに収めたものを「エフェクターボード」と言いますが、こちらがプラモやミニ四駆を作るような面白さがあったり、自慢のエフェクターボードを見せ合ったりと、そういった楽しみ方もできます。
そんなエフェクターの世界にどっぷり浸かりたい方は是非コンパクトがおすすめです!(数が増えるごとに費用もかさみますが・・・)
こちらでは、はじめに購入する際におすすめ出来る定番のエフェクターを紹介します。
歪み系
BOSS SD-1
「BOSS」は初心者から経験者の方までに人気の王道メーカー。「迷ったらBOSSにすれば間違いない」ですし、最後までBOSSを使い続けるファンも多くいるほどです。
失敗のリスクが少なく、またネットでも情報を集めやすいのもおすすめできるポイントですね。
BOSSの歪みエフェクターといえば「SD-1」が定番。POPSからROCKまでこれ1台で幅広くまかなえる、非常に使いやすいオーバードライブです。
ディレイ
アニマルズペダル:Relaxing Walrus Delay
こちらのアニマルズペダルでは8000円以下とかなりリーズナブルなディレイエフェクターです。
操作ツマミが3つと非常にシンプルなので初心者にも分かりやすいですし、デザインも可愛くて人気があります。
空間系のエフェクターは比較的高く、BOSSだと2万円以上するため、初めてのディレイだったり、コスパ重視な方にはおすすめです。
チューナー
ROWIN/ LT-910 Silver
ライブにて持っておきたいのが「ペダルチューナー」です。ペダルを踏んでON・OFFを切り替えることができるため、MC中などにサッとチューニングすることができます。
ペダルタイプとしては非常に安く、コンパクトで持ち運びやすいデザイン。変則チューニングやダウンチューニングなどにも対応しています。
クリップタイプのチューナーでは外音も拾ってしまうためライブには不向き。今後もライブをやるなら持っておきたい必須アイテムです。
電源アダプター
BOSS/PSA-100
エフェクターの電源が「アダプター」ではなく「電池」で駆動するエフェクターも多いのですが、その場合にはライブ本番で「電池が切れて音が出ない!」というトラブルがよくあります。
そちらを防ぐため、9Vアダプターを別途購入しておくのがおすすめです。
(複数台使う人は分岐ケーブルもあると便利です。店員さんに相談にしてみて下さい。)
購入したら▶︎エフェクターの使い方
繋ぐ順番
【ギター▶︎エフェクター(IN)▶︎エフェクター(OUT)▶︎アンプ】
電源の順番
- つける時→エフェクターの電源をつけてからアンプをつける
- 消す時→アンプの電源を消してからエフェクターを消す
音作り
エフェクターを使用する場合、基本的には「アンプ側をクリーンに設定」しておくほうがやりやすいです。
まずはアンプ側で自分の思う良いクリーンの音を作り、そこに歪みなどのエフェクターを乗せてバランスをとる。(慣れてきたらかくる歪ませたアンプにエフェクトを載せてもOK)
※あくまでまずアンプでいい音を作ることを意識してみて下さい。
マルチエフェクターは事前に音を作っておこう
マルチエフェクターを購入後には、事前に音を作っておき、使い方を理解した上でスタジオ練習に持ち込みましょう。
コンパクトエフェクターの繋ぐ順番
ギター→チューナー→ダイナミクス系→歪み系→モジュレーション系→空間系→アンプ
エフェクターは先に繋いだもののほうが効果がはっきりとでる傾向があるため、優先順位としては上記の順番が基本となります。