エレキギターで音を出す際に必ず必要となるのが、スピーカの役割をする「アンプ」です。
スタジオなどで練習をする際には備え付けのものがありますが、自宅での練習用にも一つ買うことになるはずです。
サイズや音の特性も様々なので、それぞれ自宅の演奏環境に合わせて最適なものを選びたいところですよね。
そこで今回はアンプの種類や特性などを説明しながら、アンプを選ぶ上で「ここをみておくといい」という点をいくつか説明していきたいと思います。
目次
そもそもアンプって何?
ギターアンプというのは、エレキギターの発信する電気信号を増幅させて大きな音に出力するための、いわば「スピーカー」です。
エレキギターというのは基本的に本体だけだと大きな音は出ませんので、アンプを通して練習や演奏をすることを前提に作られています。
つまり、エレキギターがあってもアンプがなければエレキギターは演奏することはできないのです。
自宅での練習では、アンプを通さない状態(生音という)で練習することもありますが、その状態で練習すると、アンプから増幅されない無駄な音(ノイズ)が聞こえないので、いざアンプを通して演奏する際にノイズだらけのひどい演奏になってしまったということも起こりかねます。
常に本番に近い状態で練習することが大事なので、特に始めたばかりの方は必ずアンプを使って練習するようにしましょう。
「でも、家では大きい音は出せないし…」という方も安心してください。
最近のアンプは基本的にヘッドホンで練習することも可能なので、そうすれば外に音はもれずに周りに迷惑をかけることはありません。
またアンプを通して練習しているうちに、「もっとこんな音は出せないかな?」「このつまみを動かすとどうなるのかな?」など、アンプ自体の使い方や音作りに関しても知識や理解が深まっていきます。
自宅で使うような小さなアンプも、スタジオで使う大きなアンプも使い方は基本的に一緒なので、自宅でしっかりと使いかたをマスターしておけば、どのアンプを使うにあたってもその知識は生きてくるでしょう。
アンプの選び方のポイント
アンプには出力ワット数というものがあります。
ライブハウスやリハーサルスタジオで使われるものは出力ワット数が50ワット以上のものを使用している場合が多いですが、ワット数が大きくなるといくら音を絞ってもある程度音が大きくなってしまうので、自宅練習用のアンプとしましては10~30ワットくらいのものがいいでしょう。
また、アンプの種類はメンテナンスにも労力を割かなくていいトランジスタタイプのアンプを選ぶと良いでしょう。
夜間などでも練習ができるようにヘッドフォン端子がついているものを必ず選ぶようにしましょう。
また、イコライザーと呼ばれるつまみがついているものを選ぶようにしましょう。
イコライザーとはサウンドのキャラクターを設定するためのつまみで、音の高域・中域・低域をつまみを回すことで様々な特性の音に変化させることができます。
このつまみをいじることで、それぞれの音域帯がどのような特性を持っているかを勉強することができますので、将来的に音作りをやっていく上でも役立ちます。
アンプの種類について
アンプは大きく分けると「真空管タイプ」と「トランジスタタイプ」の2種類に分けることができます。
それぞれの特徴やメリットデメリットを紹介していきます。
真空管タイプ
「チューブアンプ」と呼ばれるタイプのアンプで、エレキギターの電気信号を「真空管」と呼ばれるパーツで増幅させることで音を出しています。
柔らかく温かみがありマイルドなサウンドが特徴で、また自然な歪みが発生することで味のあるで音を得ることで人気のタイプです。
しかし、少し面倒な点もあります。
真空管は非常にデリケートなので、メインの電源と別に「スタンバイスイッチ」というのがついていることが多いです。
この二つの電源を入れる順番を間違えると真空管が壊れてしまいます。
電源を入れるときは、メインの電源を入れて1分ほど待ってからスタンバイスイッチを入れます。
電源を切るときは逆の順番でやることで、真空管へのダメージを防ぐことができます。
また、真空管は使っているうちに消耗してくるので、定期的に交換やメンテナンスが必要となります。
トランジスタタイプ
「ソリッド・ステート」とも呼ばれるタイプで、チューブアンプと比べると音は少し劣るという人もいますが、性能が一定に保たれやすいという大きなメリットがあるため、どこのスタジオやライブハウスに行っても安定した音作りや演奏が可能です。
メンテナンスに関しても真空管タイプと比べると圧倒的に手間がかからないので、経済的にも優しいです。
おすすめギターアンプメーカー
Marshall(マーシャル)
ギターアンプの代表ともいてる有名メーカーがこのマーシャルです。
基本的には歪みの音色に特化していると言われていますが、イコライザーもしっかりと完備しておりますので、各音域帯を操作することで自分好みの音を作っていくこともできます。
様々な音色を作ることができるので、初心者の方にもバランスの良いアンプとして人気があります。
また、見た目も非常におしゃれでインテリアとしても購入する人もいるようです。
Roland(ローランド)
クリーンサウンドが非常に定評のあるメーカーです。
音のクセがないので様々なジャンルの音楽を演奏したい方にはこのメーカーがおすすめです。
使いやすい万能タイプのアンプが欲しいという方は是非一度試奏してみてください。
VOX(ヴォックス)
初心者はまずこのアンプがいいという上級者も多いこのメーカーのアンプは、少し音色にはクセがありますが、アンプの中でも割と安価で扱いやすいです。
音としては割と温かみがある印象で、歪みよりもクリーンの音に定評があります。
高音域が非常にきらびやかなので、まっすぐより少し個性的なギターサウンドが楽しめます。
フェンダー
エレキギターメーカーとして世界一有名なフェンダーですが、ギターアンプも数多く販売しています。
こちらも音的にはクセがない音で、特にフェンダーが取り扱うストラトタイプやテレキャスタータイプのギターと非常に相性が良いです。
初心者の方が買うギターは比較的この2つのモデルタイプのギターが多いと思いますので、こちらのアンプを買っておけば音的には間違いないのではないでしょうか。
まとめ
今回は初めてギターを始められるか向けに、アンプについて色々説明をさせていただきました。
アンプが変わればで音もかなり大きく変化します。
自分の好きなジャンルの音楽に近い音を出したいという方は、そのジャンルを伝えたり、予算を伝えることで店員さんと一緒に探してもらうのもいいかと思います。
ギター本体を選ぶのと同じ、またはそれ以上に出音に関係するアンプ選びですので、納得のいくアンプを選んで楽しくたくさん練習してもらえたらと思います。