この記事では難しく感じる「ビブラート」を簡単に…そして楽に出す方法をまとめています。
「ビブラートは簡単!」っていう人もいますが、実際やってみるとわざとらしくなったり…そもそもどうやったらビブラートが出来るのかわからなかったりしますよね。ちょっと出来たとしても長く続かなかったりします。
実際にSNS等でも
- 「ビブラートがカッコよくできれば表現力も広がるのに…。」
- 「ビブラートが出来たらバラード歌いたい。」
- 「お腹から声出せてないからビブラートできないんだろうなぁ。」
と挑戦はするものの、まだ自分のものにできていない方々ばかり…。
そこで!!!
そんな長年悩んでいる人にも簡単で楽にビブラートが出来るようになる練習方法とコツを解説します!
できるだけ簡単な言葉で説明していきますし、家でも出来る練習法なので是非気軽に挑戦してみてください♪
また、私がビブラートを出来るようになるまでに練習したオススメの曲も紹介します!!
それを聞いて真似するだけでもビブラートが出来るようになる人もいるので是非参考にしてくださいね!
目次
3種類のビブラートとその練習法
ビブラートには3種類あること知っていますか?
- 顎(口)を使ったビブラート
- 喉を使ったビブラート
- 横隔膜を使ったビブラート
の3種類です。
この3種類のビブラートは、雰囲気も違えばもちろん出し方も違います。
ここでは、そんなビブラート3種類の練習法とそれぞれの違いについてをまとめていきます。
音声つきで違いを説明してみたので是非そちらも参考にしてみてくださいね!
①難易度★☆☆:顎を使ったビブラート
まずは、初心者さんでも1番簡単に出来る、顎を使ったビブラートの出し方を説明します。
歌っている最中に口を開け締めすることで声を震わせるビブラートなので、どんなに「ビブラートが出来ない!」と言っている方でも出来るのが特徴です。
演歌歌手の方に多く見られるビブラートです。分かりやすい例でいうと瀬川瑛子さんが顎を使ったビブラートをしています。下記の動画から瀬川さんの口元を見ると分かりやすいかと思います。
顎を使ったビブラートは本当に簡単です。
- 自分が出しやすい音程で「あ〜〜〜〜〜〜〜〜」と声を出してみる
- 下顎を動かして音に波を加えていく
→「あうあうあう」と動かすと簡単です
以上となります。
ゆったりとした演歌やバラードを歌う時に向いているビブラートです。
1番むずかしいと言われている横隔膜を使ったビブラートを出来ない方は、この顎を使ったビブラートで補うことも多いです。
私も横隔膜を使ったビブラートが出来る前まではこの方法でビブラートをかけていました。
なので、まずビブラートを覚える第1ステップとしてこのビブラートは習得し実践してみましょう!
使えば使うほど、顎を使ったビブラートでもナチュラルでなめらかなビブラートに変わっていきます。
②難易度★★☆:喉を使ったビブラート
続いて、喉を振動させて細かいビブラートをかける「ちりめんビブラート」とも呼ばれているビブラートの練習方法を紹介します。(※”ちりめんビブラート”の語源は「ちぢれ麺」から来ているので細かい波のようなビブラートとイメージすると分かりやすいです。)
「ちりめんビブラート」を多様している歌手といえば、GACKTさんや宇多田ヒカルさんなどが有名です。
このような喉を使ったビブラートは、ロックのような激しい曲やJ-POPの明るい曲にピッタリです。
また、難易度的には顎を使ったビブラートと同じ位簡単に習得することができます。
ちりめんビブラートの練習方法は、
- まずは『ああああああああああああ』と長く伸ばしてみる
- 次に『あぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁ』という感じに”あ”と”ぁ”の音程を変えて声を出す
→ゆっくりやって、慣れてきたら音程の変化を早くしてみる
これだけです!喉を使ったビブラートは細かく音程を変えることで自然になめらかなちりめんビブラートが出来るようになります。
「どうしてもビブラートが出来ない!」という方は、最初に教えた顎を使ったビブラートとこのちりめんビブラートから習得してみるとビブラートの感覚を掴みやすく1番難しいと言われている横隔膜を使ったビブラートの習得も楽にでいるようになります。是非こちらから習得してみましょう♪
③難易度★★★:横隔膜を使ったビブラート
最後に、喉の負担がなく出来るようになれば安定感のあるビブラートをすることができる横隔膜を使ったビブラートについてまとめていきます。
「横隔膜を使ったビブラートってなに?」と思うかもしれませんが、簡単に言うと…
【腹式呼吸を使ったビブラート】です。
1番難しいとされているビブラートですが、実際に下記の練習法でやれば簡単に出来るようになります。
- 短距離を走った後の呼吸のように「ハァハァハァ」と呼吸してみる
→ビブラートをかける時の横隔膜の動きを身につける - 鼻から息を吸って「あ〜」と口から息を吐きながら横隔膜の動きを意識して声に出す
→実際に横隔膜を使ったビブラートが出来るか試してみる - 出来なかった場合は声を出している時に手でみぞおち辺りを押したり戻したりしてみる
→横隔膜を使ったビブラートのコツを掴む
この3ステップの練習法を繰り返すことで、横隔膜を使ってビブラートを身につけることが出来るようになります!!
ただ、ここで注意するべきポイントは…【リラックスすること】。
無駄な力が入っていると、腹式呼吸がしづらくなりますし…横隔膜の動きが鈍ります。
練習する際は、まず肩のちからや背中などに無駄な力を入れないように心がけるようにしてみてください♪
ちなみにこのビブラートを身につけた場合は、バラードの時に使えるゆっくりで安定したビブラートが出来るようになります。
1番難しいビブラートなので、出来るようになるまで少し練習が必要かもしれませんが…顎を使ったビブラートや喉を使ったビブラートをまず取得して使い続けるとビブラートのコツをどんどん掴むことができ横隔膜でのビブラートも出来るようになってくるので根気よく頑張りましょう!
簡単にコツを掴める2つのマル秘練習法
先ほどまでのパートで、3種類のビブラートのかけ方を簡単にそして分かりやすく説明してみましたが…それでも「出来ない!」「出来てると思うけどもっと安定して出せるようにしたい!」という方のためにここではビブラートをうまくかけるための練習法を紹介します。
私もビブラートのコツを掴むまで数週間かかりましたが、このマル秘練習法をするだけで見違えるほどビブラートが上手くなりました。
またこの練習方法は、ビブラートだけがうまくなるだけではなく声量UP、そして音程も取りやすくなるので…歌を上手くなりたいならやっていて損はないスペシャルな練習法になります。
実際にボイトレの現場でも行われる練習法を1人でも簡単にできるように工夫してみましたので、是非試してくださいね♪
オペラ歌手のモノマネをする
まず初めに教えるマル秘練習法は、ビブラートを多用するオペラ歌手の「モノマネをする」です。
「モノマネをするだけでうまくなるならみんなやってるよ(笑)」
と思う方もいるかもしれませんが、実はモノマネは歌を上手くなるうえで非常に重要なポイントなんです。
例えば、「1回も作ったことないけど美味しい肉じゃがを作りたい!」と思ったとして…1から自分で試行錯誤しながら美味しい肉じゃがを作りたいと思いますか?
ネットを開けば、美味しい肉じゃがを作るためのレシピが沢山ありますし…それこそ「日本料理のプロ」が教える肉じゃがのレシピだって転がっています。
それを見て作れば、時間も短縮でき最高の肉じゃがを完成させることが出来ますよね。
歌も同じです。
- ”上達のためには上手い人のマネをしろ”
- ”師匠の背中をみて学べ”
と歌だけではなく色々なスキルで言われる由縁は、「上達するまでの時間の節約」と「上達のための練習の質を高める」ためにあるんです。
なので、ビブラートをよく使っている「オペラ歌手」の方々を真似ることが1番の上達法となるのです。
有名なオペラ歌手の方だと…
「千の風になって」で有名な秋川雅史さん
「もののけ姫」で有名な米良美一さん
この方々を真似るだけで、ビブラートの上達が見込めます。
「ビブラートが上手くいかないな…」と感じている方は、まずビブラートが上手い方々のマネをして練習していきましょう!
風船を膨らます:腹式呼吸のマスター
ビブラートが上手くなるコツ2つ目は「腹式呼吸のマスター」です。
腹式呼吸のマスターは難しいと思っている人が多いですが、実は「風船」を用意し使うだけでコツを掴むことが簡単にできます!
腹式呼吸が出来ている人でビブラートが出来ない人はいないって言われるほど、腹式呼吸はとても重要なポイントとなります。
是非、マスターして安定して美しいビブラートを出来るようにしましょう。
それでは、風船を使った腹式呼吸マスター方法です。
- まずは普通に風船を膨らましてみる
- 仰向けに寝て風船を膨らましてみる
- 鼻から息を吸って風船を膨らましてみる
以上です!!これで腹式呼吸がマスター出来ちゃいます♪
あとは、その感覚を覚えたまま「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」と長く伸ばす(ロングトーンをする)と腹式呼吸を使った発声の出来上がりです。
これが出来るようになったら実際に横隔膜を使ったビブラートの練習方法を試してみましょう!簡単に習得できますよ!
オススメの練習曲
コツを掴むためのマル秘練習方法で、「オペラ歌手を真似る」と言いましたが…やはりビブラートは「ビブラートを多用する歌手」のマネをすることで早く習得ができます。
ここでは、ビブラートの練習に楽曲を紹介します。
男性用と女性用に分けて3曲ずつ紹介していきます!!
男性編
まずは、男性編です。
今回は誰もが聴いたことがあるであろう3曲をご紹介します。
練習曲としてもピッタリですが、歌いこなせば「カッコイイ!」と言われる楽曲ばかりなので是非参考にしてください♪
久保田利伸 『LA・LA・LA LOVE SONG (with NAOMI CAMPBELL)』
この曲では要所要所でビブラートが多様されており、かなり練習曲としてピッタリな楽曲となっています。
細かいビブラートなので、喉ビブラートでやるととても歌いやすくナチュラルに聴こえます。
久保田さんのビブラートはかなり分かりやすく…真似もしやすいのでこれだけを歌っているだけでビブラートの上達は見込めます。
もしキーが高い場合は、少し下げて歌ってみると良いでしょう。
平井 堅 『大きな古時計』
誰もが知っている曲「大きな古時計」は、横隔膜を使ったビブラートを練習するのにピッタリの楽曲です。
ゆったりと落ち着いたビブラートが練習できるだけではなく、歌がうまく聞こえる「フェイク」や「しゃくり」等もこの曲で練習できるからとても優秀♪
歌い方を真似することで、歌のレベルが遥かにあがります!!
福山雅治『家族になろうよ』
ナチュラルなビブラートの練習にピッタリなのが、福山さんの「家族になろうよ」。
自然なビブラートですが、サビだけではなくAメロやBメロでのビブラートをかけているのが福山さんの印象です。
横隔膜を使ったビブラートと喉を使ったビブラートをハイブリットに取得できる楽曲になっているので、是非この曲をマスターしてみてください!
女性編
ここでは3曲のビブラート練習曲を紹介します。
それぞれビブラートのかけ方が違うアーティストをピックアップしてみましたので、歌いやすさなどを考慮して参考にしてくれると嬉しいです!
有名な曲ばかりなので、友達とカラオケに行った時にも披露できる楽曲を選んでみました♪
カッコよくビブラートを使って歌いこなせるように練習してみましょう!
AI『STORY』
AIさんの「STORY」は、歌いやすいキーでビブラートもとても分かりやすいので練習曲にもってこいです。
AIさんは全てのロングトーン(伸ばしている音)でビブラートをしているのですが…くどく聴こえずとてもナチュラルに聞こえるのが特徴です。
初心者の方でも比較的に真似しやすい楽曲になっていますので是非参考にしてみてください。
中島美嘉『雪の華』
中島美嘉さんといえばバラード曲。ファルセット(裏声)でのビブラートを練習したい方にピッタリの曲です。
バラードで且つファルセットの時にビブラートをすると、切なさが増して表現力がUPします。
喉のビブラートでも横隔膜を使ったビブラートでも練習しやすい曲になっていますので、是非バラードを綺麗に歌いこなしたい方は参考にしてくださいね!
倖田來未『愛のうた』
カッコイイロックやロックバラードでビブラートをかけたいなら、倖田來未さんの楽曲がオススメです。
特に「愛のうた」は、サビのビブラートが真似しやすく練習曲にピッタリになっています。
サビ最後の部分のビブラートをよく聴いて真似てみるとうまくいきやすいです。
少し高いと感じたらキー変更をして練習してみてくださいね!
参考動画
最後に、一番難しいと言われている横隔膜を使ったビブラートをトレーニングするための参考動画をご紹介します。
この記事では文で分かりやすく説明していますが、もしもう1ステップ高いビブラートを習得したいのであれば「しらスタ」さんのビブラート練習法がオススメです!
言葉じゃ分かりづらいところやボイトレにいかなくてはわからない感覚などもこの動画を見れば簡単に理解することが出来るでしょう。
私もこの動画をみて、更にビブラートが上達しました。
上達への底上げとしてチェックしてみてくださいね。
独学よりもボイトレに通った方が数倍上手くなる!?
今では本やインターネット、YouTubeなどでも気軽にボイトレを学ぶことが出来るようになりました。
しかし、そんな中でもボイトレに通う人は増え続ける傾向にあり、ボイトレに通った人の方がより最短で、より上達するという声が多く上がっています。
その一番の理由は「ボイトレは人によって違う」からです。
人によって声質や癖・得意なところや弱点などはバラバラです。なので、同じことを練習するのにも人によってやり方は大きく変わります。
独学だとあなたの体質などに関わらず、一般的な基礎を学ぶことになるので、自分にとって最適な練習法も分かりませんし、本当に出来ているのかどうかにも気づけません。
一方マンツーマンのボーカルレッスンでは、あなたに合ったレッスンプランを作ってもらえるので、数回レッスンを受けるだけでも効果が実感できるほど効率よく練習することができます。
歌は年齢に関わらず何歳になっても歌う機会がなくなりません。そんな中でボイトレを始めるのに遅いことはありませんよね。
今回はそんなボイトレスクールの中でもオススメできる3校をまとめてみました。どちらも無料で体験レッスンを受けられるので、気になるところがあれば是非本格的なボイトレを体験してみてください!
1位、シアーミュージック
- 料金:10,000円(月2回/45分)
- マンツーマンレッスン!
- 全国80校舎以上!
- メディア出演多数!
シアーミュージックは全国展開している大手音楽スクールです。ギターやドラムなどの楽器コースも充実していますし、ボーカルだけでも「カラオケ点数アップ・話し方・声優・ボイスフィット」など幅広いコースがあります。
講師は現役アーティストや音楽家がほとんどで社内研修も充実しているため、広い目線から初心者の方でも分かりやすく親切に教えてもらえると好評です。
また、定期的にライブイベントやカラオケ大会、ゴスペル・合唱などチームで披露する「シアーフェス」などコミュニケーションしながら楽しむことができます。
公式サイト:http://www.sheer.jp/
2位、MyU
- 料金:10,000円(月2回/60分)
- 複数人で通うペアコース有り
- 東京都内を中心に9校舎
- しらスタが元講師!
東京都内を中心にとても注目されているのがボーカルレッスンMyU。各ブースにてマンツーマンで気兼ねなくレッスンを受けることができます。
また、こちらは人気ボイトレYouTuberのしたスタこと白石涼さんが以前働いていた場所ということで有名。白石さんのようにプロレベルの講師が優しく楽しく分かりやすくレッスンを行っています。
友達や家族と一緒に通うと安くなる「ペアコース」も用意されているので、お一人様はもちろん複数で通うととってもお得な音楽スクールです。
公式サイト:https://vocal-myu.com/
3位、アバロンミュージックスクール
- 料金:10,800円(月2回/60分)
- 関東を中心に13校舎
- プロアーティストが作ったスクール
- デビューしたい人にメリット多数
アバロンミュージックスクールは、「To Be Continued」という50万枚のヒットを出すバントのキーボード兼ギタリストを担当していた後藤友輔さんが設立した音楽スクール。
そこで培った知識や実力や、音楽プロデューサーの一面もあることにより、プロを目指す人にはオーディションの推薦・対策をしてもらえたり、民法のカラオケ番組への出演の推薦など、デビューへのサポートをしてもらうことができます。
実際にもアバロンミュージックスクールからは多くの有名人を排出しているので、「将来プロになりたい」という人にはピッタリの音楽スクールです。
公式サイト:https://www.avalon-works.com/
まとめ
最後に、今回お伝えした3種類のビブラートの練習法とコツについて簡単にまとめていきたいと思います。
ビブラートは難易度別に、
- 難易度★☆☆:顎を使ったビブラート
- 難易度★★☆:喉を使ったビブラート
- 難易度★★★:横隔膜を使ったビブラート
といった3種類のビブラートが存在します。
顎と喉を使ったビブラートは比較的簡単で、下顎を動かしたり…「あぁあぁ」と交互に音程をかえることでできるのですが…横隔膜を使ったビブラートはかなり難しいとされています。
横隔膜を使ったビブラートをマスターするには、
- 短距離を走った後の呼吸のように「ハァハァハァ」と呼吸してみる
→ビブラートをかける時の横隔膜の動きを身につける - 鼻から息を吸って「あ〜」と口から息を吐きながら横隔膜の動きを意識して声に出す
→実際に横隔膜を使ったビブラートが出来るか試してみる - 出来なかった場合は声を出している時に手でみぞおち辺りを押したり戻したりしてみる
→横隔膜を使ったビブラートのコツを掴む
といった練習が効果的です。
更に、ビブラートを多用しているオペラ歌手の真似をしたり…しっかりと腹式呼吸をマスターしていれば横隔膜のビブラートは練習すれば練習するほどうまくなっていきます!!
ある程度、ビブラートが上達してきたら後は実践!
ビブラートを沢山使って歌うことが出来る曲でビブラートを安定させていきましょう。
- 男性は、平井 堅 『大きな古時計』
- 女性は、中島美嘉『雪の華』
がビブラートの練習曲として最適です♪
是非参考にして、綺麗で安定したビブラートをマスターして表現力UPを目指しましょう!