エレキギター

ピックスクラッチ

【ピックスクラッチ:解説動画】

ピックで弦の上を滑らせることで「ギュイーーン」という音を出す奏法です。

ロック・パンク系を中心に使われるアクセント。練習フレーズと合わせてアドバイスをお伝えしていきます。

練習フレーズ

冒頭と最後にピックスクラッチを入れたフレーズです。メインはパワーコードとブリッジミュートを使ったフレーズとなっているので、まだ練習していない場合には先に練習しておきましょう。

ピックスクラッチとは

ピックスクラッチとは、ピックの側面を弦に押し当てながら滑らせることで音を出す奏法です。

ピックで弦の上を滑らせることで「ギュイーーン」というジェット音のような音を出すことができ、ロック系を中心にイントロやギターソロなどでアクセントとして使われることが多いです。

譜面上の表記

楽譜によっても変わりますが、ピックスクラッチはこのような波線で表記されることが多いです。

また、「P.S」と書かれていたりもしますね。PSはピックスクラッチの略です。

音が出る仕組み

ギターの4・5・6弦を見てみましょう。よく見ると弦がグルグルと巻かれた状態になっています。これを「巻弦」と言います。

この巻かれている部分をピックで削るように滑らせることによってピックスクラッチの「ギュイーン」というような音が出せる仕組みとなっています。ちなみにこのスクラッチとは「削る」という意味ですね。

1・2・3弦は巻かれていない1本の弦なので音が出しづらくなっています。基本的には4〜6弦の巻弦で行いましょう。

音は必ず歪ませる

ピックスクラッチを練習・演奏する前の注意として、ギターは必ずアンプに繋ぎ、音は必ず歪ませるようにしましょう。

そうしないとピックスクラッチ本来の音が出ないため、何度練習していても「おかしいな?出ないぞ」という状況になってしまいます。

アンプで歪ませる場合には、「GAIN」のつまみを上げましょう。12時の位置以上に上げればロックサウンドになりますので、より分かりやすくなります。

ピックスクラッチのやり方とコツ

それではピックスクラッチのやり方と、上手く音を出すコツを紹介していきます。

ポイント1、ピックの側面を使う

普段弾くときにはピックの先端を当てて弾いていましたが、ピックスクラッチは手の角度を変えてピックの側面を当てて音を出します。

手の角度は以下のようなイメージです。

手をかぶせるようにするとピックの側面が当たるかと思います。

ちなみにピックスクラッチの後はすぐに通常のプレイに戻ることが多いので、ピックの持ち方自体を変えてはいけません。

持ち方はそのままで、手の向きだけを変えるイメージです。

ポイント2、ヘッド側に滑らせる

ピックの側面を5・6弦に当てたら、そのままヘッド側の方向へ削るように滑らせていきます。

始めは力加減がとても難しいですが、ピックスクラッチは迫力を大きく出したい奏法なので、思っているよりも力を入れて豪快に行ってみましょう。

スムーズに滑らせられるようなピックの角度も調整しながら見つけてみてください。

また、滑らせるのはボディの部分くらいまでで行いましょう。ピックスクラッチの後にはすぐに”通常弾き”に戻ることが多いので、あまり上の方まで行ってしまうと戻しにくくなってしまいます。

ポイント3、ピックスクラッチの音を探そう

ピックスクラッチもやり方によっていろんな音を出すことが出来ます。

例えば「速度」ですね。ゆっくり滑らせれば「ギュイイイーーーーーーン」と伸びていきますし、速く滑らせると「キュインッッ」と引っ掻くような音になります。

どちらが良いのかは使うシチュエーションによって変わりますが、いずれにせよ「一定の速度で滑らせる」ことがとても大事です。

 

続いて「滑らせる弦」でも音は変わります。4・5・6弦のどの弦を使うかでも音は変わりますし、5弦と6弦の2本の上を滑らせてみると音も厚くなります。

ピックスクラッチ自体は簡単だと思うので、音を聞きながら何度も試してみて、「こうやったらこういう音が出るのか」と感覚を見つけていきましょう。

ポイント4、左手はミュート

ピックスクラッチ中に他の弦が鳴ってしまわないように、左手は全部の弦に触れてミュートしておきましょう。

ピックスクラッチはインパクトのある奏法なので、ノイズや不要な音が入ってしまうと迫力も減ってしまいます。

ピックスクラッチの音程

ピックスクラッチは基本的にギターのヘッド方向(先端側)にピックを滑らせていきますが、音程は「キュイーーーーン⤵︎」とだんだん低くなっていきます。

逆に、ブリッジ側(ギター本体お尻側)にピックを滑らせていくとピックスクラッチの音は「キューーーーン⤴︎」とだんだん高くなっていきます。

ブリッジ側に音を上げていく奏法が出てくることはとても稀ですが、仕組みとして覚えておきましょう。

周りと差が付く!ピックスクラッチ応用編

最後に、ピックスクラッチの応用編を紹介します。

知っているだけで周りと差を付けることが出来るので、是非マスターしてみてください。

応用ピックスクラッチ

上記で上げた基本的なピックスクラッチは「ギュイーーーン⤵︎」と音が下がっていきますが、その前に素早くブリッジ側にピックスクラッチを入れることで「キュッ↗ギュイーーーン⤵︎」というふうに、一度音程を上げてから下がっていくので音に表情を出すことが出来ます。

特にこういった表記があるわけではないのですが、普通のピックスクラッチにもこういった遊びを入れることで、同じギタリストが見たら「この人は一味違うな」「細かいところまで気にしてプレイしているな」と思わせることが出来るでしょう。

コツとしては、「キュッ↗と」音を上げる時は素早く、「ギュイーーーン⤵︎」と音を下げる時にはゆっくりと下げていきます。(詳しくは記事上の解説動画を参考にしてみてください)

DJスクラッチ

あまり使うシーンはありませんが、ピックスクラッチを使うことでDJのようなスクラッチ音を出すこともできます。

ピックで細かく上下にスクラッチしてみましょう。「キュッキュッ、キュッキュッ」とレコードをこするような音がなります。

また、他にも様々なスクラッチ方法があります。以下の動画も参考になります。

こちらの方は、ピックを使わずに手で弦をこすることでスクラッチ音を出しています。

またスプレー缶など、ピック以外にもいろんな物で代用できますし、物によって音も変わるので楽しいかもしれません。

【おまけ】ピックスクラッチについて語る

誰でもすぐに出来て、かつ男の子が大好きなカッコいい音が出せるピックスクラッチはみんなに人気がありますね。

私自信もまだ弾けない頃にはピックスクラッチでよく遊んでいました。

確かに昔は、ロックが流行っていたということもありますが、いろんな曲でピックスクラッチを耳にしました。10円玉でピックスクラッチするのはかなりロックですね笑

今回紹介したピックスクラッチの総まとめ的なツイートですね!メモしておきましょう!

そうなんです。ピックスクラッチを練習してるとすぐにピックが削れていってしまってダメになってしまうのですが、かといって力をいれないと迫力ある気持ちいい音がなりません。

ピックは消耗品と割り切って、思いっきり練習しましょう!

そして、このツイート↓。

良い子は真似しないように笑

1・2・3弦でも物理上はピックスクラッチが出来ます。もちろん巻弦を使った方が出しやすいので、マニア向けですね!笑

東京事変の群青日和ですね!ノールックでピックスクラッチされててかっこよすぎます・_・!

始めはなかなか難しいんですよね。そして深夜にピックスクラッチの練習笑

細かい奏法では薄い方が良かったりしますが、ピックスクラッチなどの豪快な技には分厚いピックの方が相性が良いようです!参考になりました!

アコギでピックスクラッチ笑 私も試してみましたが、黒板を引っ掻いた時の音を聞いたような気持ちになりました・・・。

ピックスクラッチは分かりやすくカッコいい。さらに簡単でコスパが良いんですよね!ですが、あくまでもアクセントとして使うのがカッコいいので、やりすぎ注意ですね。

鬼滅の刃でお馴染みのLiSAさんの「炎」でもピックスクラッチが登場します。

YouTubeにありました。3:28〜のラスサビからですね!

こういう使い方はセンスがありますよね。最後のサビをかなりエモーショナルに表現されていました!

 

以上、ピックスクラッチについてまとめさせていただきました。

ギターライフを楽しんでいきましょう!!

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